研修職員の郷づくり取材レポートVol.3

福間郷づくりを担当する若手研修職員さんが、地域で活躍する「福間の人」を紹介してくれました。

 

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テーマ:『一人ひとりの出会いを大切に』

取材した方:ふくま郷づくりの会 会長 岡田和憲さん

市内で一番多くの住民が暮らす福間地域。その福間地域の郷づくり推進協議会の会長を務めるのが、岡田和憲さんです。

岡田さんが大事にしているという「人との出会い」について、話を聞きました。

◆岡田さんは福津のためにという気持ちがもともと強かったのですか。

実は私は北九州市出身で、福津には約20年前から住んでいます。福津に住む以上は歴史を学びたいと思い、最初は観光ボランティアガイドを務め、地域のいろんな歴史を1年間学びました。地域の祭りにも積極的に参加しました。そのうちに自分のまちをアピールしたいという想いや何かまちのためにやってみたいという想いが強くなってきました。今まで自治会長や郷づくりの副会長、事務局長を務め、郷づくりの会長は、令和5年度から務めています。

◆福間郷づくりはどのような活動を主に行っていますか。

福間郷づくりの会は「自分たちの地域は、自分たちの手で」を基本に、8月と12月の「クリーン大作戦」と10月の「海岸松林ウォーク」を統一で行っています。また、「地域福祉」「子育て支援」「安全安心」「環境景観」「広報」の5部会による活動、さらにはコミュニティ・スクールや自治会などを通して、地域のみなさんとより良いまちづくり推進活動を行っています。高齢化が進んでいる地域とそうでない地域が混在する郷づくりで統一事業を行うときにスピード感などの差はありますが、特に支障は感じていません。

◆移住者が多い福間郷づくりは、活動を行う上で困難なことも多いのではないですか。

皆さん協力的で、移住者と地元の人の区別は、あまりないと感じています。むしろ、新しい発想や考えが加わって、どんどん発展していると感じます。移住者を「よそ者」と言う人は少なくなってきているのではないでしょうか。

自治会長をしているときも、移住してきた人が積極的に行事に参加してくれました。クリーン大作戦のとき、集合場所に地域の人に交じって見慣れない若い家族連れがいました。話を聞くと地域の活動に積極的に参加して、早く地域に馴染みたいということでした。この地域に住んでいて良かったと思える地域づくりが、郷づくりの基本的な考え方であり、そのためには、地域の人々の交流が大事です。隣に住んでいる人が誰だか分からないようだと助け合いや支え合いの気持ちは生まれないと思います。

◆地域の人との交流を活発にすることを考えているのですね。

自治会長時代、出会いのきっかけづくりの事業を色々とやりました。出会いのきっかけがないだけで、全ての人が他人交流したくないわけではありません。若いころに読んだ亀井勝一郎さんの本の中の「人生とは邂逅(かいこう)である」という言葉が強く残り、出会いの大切さを意識するようになりました。また以前ある方から「一流と言われる役者は、自分を支えてくれている裏方さんをとても大切にしている」という話を聞きました。それから、いろんな人に支えられて自分があるということを大切にするようになりました。私にとって人との出会いは、人生の財産となっています。学校でも職場でも郷づくりでも、さまざまな場所で出会いがあり、その出会いの全てが自分の人生につながっています。そして、いろんな人のおかげで自分の人生が成り立っています。目立つ人も裏方の人も、全ての人との出会いの場を郷づくりの活動を通じて提供し、皆さんにどんどん交流してほしいと考えています。(インタビュアー:市役所研修職員)

◆研修職員の感想(全員にひと言ずついただきました)

 コロナが明けて、今年1年間は今まで参加した活動とは全く別の形になっており、楽しく参加させていただきました。研修職員としての活動は一旦区切りが付きますが、今後の福間郷づくりの発展を楽しみにしています。

今年で2回目の参加になる海岸松林ウォークやクリーン大作戦などで普段からお世話になっている地域の方々と共に活動し、去年よりも積極的にコミュニケーションをとることができ、より一層地域の良さを感じることができました。今後も積極的に郷づくりに携わっていきたいと思います。

会長や事務局員の皆さん、福間郷づくり地域に住んでいる皆さんから、自分たちが暮らしている地域を大切にしようという気持ちをさまざまな場面で感じ取った一年でした。今後も微力ながら「ふるさとづくり」のお手伝いをさせていただきたいと思います。